循環器
大動脈疾患、心臓弁膜症、虚血性心疾患、不整脈などの循環器系の疾患を対象として、関連する医療機器を販売しています。
当社では、従来より開心術などの外科的な治療を担当する外科部門、PCIをはじめとするカテーテル治療を担当する内科部門、ペースメーカなどの不整脈治療を担当するCRM部門の3部門で運営を行ってきました。
しかし近年は、医療機器の進歩もあり、以前は外科的な手術しか選択肢がなかったような疾患を、より低侵襲なカテーテルによる血管内治療で行うケースが増えてきており、外科部門と内科部門で連携して対応する体制を整えています。
大動脈疾患
大動脈壁の薄くなった部分が膨らんでこぶ(大動脈瘤)ができたり、三層からなる大動脈壁が裂けてしまう(乖離)疾患です。
外科的治療 【人工血管置換術】
血管の悪くなった部分を切除し、人工血管と置き換える根治的な治療で、開胸もしくは開腹によって行います。
胸部は20~30mm、腹部は14~20mm前後径の化学繊維の人工血管を使います。
血管内治療 【ステントグラフト内挿術】
ステントグラフトは、バネ状の金属の筒(ステント)を人工血管で被覆したものです。
血管の悪くなった部分を内側からステントグラフトでカバーすることで、瘤や解離腔への血流を遮断し、病変部の拡大を防ぎます。
弁膜症
心臓の中の弁が、閉じなくなったり(閉鎖不全症)開かなくなったり(狭窄症)する疾患です。
弁を摘出して人工弁に置き換える弁置換術、人工弁輪を使い弁を修理することで自己弁を温存しながら機能を回復させる弁形成術があります。
外科的治療 【低侵襲心臓手術(MICS)】
通常、胸を大きく切り開いて行う心臓手術を、内視鏡を使用して主に肋骨と肋骨の間から小さな傷を開けることによって行う手術です。傷口が小さく身体への負担が比較的少ないため、早期の社会復帰が可能です。
弁置換術・弁形成術のほか、CABGなどの手術をMICSで行うことができます。
血管内治療 【経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)】
大動脈弁狭窄症に対する新しい治療法で、カテーテルを使うことによって胸を開けずに心臓を動かしたまま弁置換術を行うことができます。
虚血性心疾患
動脈硬化や血栓で心臓の血管が狭くなったり詰まることによって、血液が冠動脈にいきわたらなくなる疾患です。
外科的治療 【冠動脈バイパス術(CABG)】
冠動脈の病変部の先に迂回路(バイパス)を作ることによって、血流を回復させる手術です。
血管内治療 【経皮的冠動脈形成術(PCI)】
冠動脈の病変部を、足の付け根や腕、手首などの血管から挿入したカテーテルによって拡げ、血流を回復させる手術です。
DES(薬剤溶出ステント)
再狭窄を予防するために細胞の増殖を抑える薬剤を塗布したステント